Uncertainty

わかったようでわからないことを書いています。

夢のクレヨン王国へⅡ

2022年11月22日。

私はシルバー王女を探すため、クレヨン王国(熱海)へと出発した。

 

この日は移動日。

夕方に長岡を出て、十日町、津南を通って長野へと向かう。

費用の都合で、この日は長野の道の駅で車中泊して終わる。

 

翌朝、11月23日。

朝8時前に道の駅を出て、熱海へ向かう。

山梨を通過し、富士山の周りを縫っていき、まず初めに目指したのは十国峠

ここにシルバー王女がいるが、参加権利となるスタンプラリーの台紙を購入できるのもこの場所だ。

 

十国峠はケーブルカーがあり、山々が色づくこの時期は特に美しい景観を眺めることができるのだが、

この日はシルバー王女も怒り出してしまいそうなほどの土砂降りだった。

ケーブルカーは諦めて、台紙を手に入れて1つ目のスタンプを求める。

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フハハ、シルバー見つけたぞ!!(死神)

 

ここから、当初の計画を色々変更して、

MOA美術館、熱海手荷物預かり所、熱海シーサイドスパ&リゾートの3ヶ所でスタンプを入手。

MOA美術館は普通に券を買って、展示を見ながら隅々まで王女を探していたが、結局自分が入った入口と正反対の場所にバスで来た人たち用の入口があって、その端っこにちんまりとシルバー王女が佇んでいらっしゃった。

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③熱海手荷物預かり所

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④熱海シーサイドスパ&リゾート

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ここで日帰り入浴したら、雨降りの露天風呂から「闇晦ましの城」が見えた。

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とりあえず4つのスタンプを手に入れた。

この日は姫の沢公園にて車中泊して終了。

 

 

3日目、11月24日。

朝8時。昨日とはうって変わって気持ち良いほどの快晴。

姫の沢公園をフィルムカメラ片手にぐるぐると散策する。

思っていたよりも広く、黙々と歩いていたら熱海の街と面する湾を一望できるところまで辿り着いた。

写真を撮りながらも、慌ててビジターセンターへ向かい、5つ目のスタンプを。

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そこからこの日は怒涛のように熱海の街を巡りに巡って、13個すべてのスタンプを手に入れる。

 

来宮神社

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7月の旅で、祭りの巫女を決めるよう神主から言われた王女がてんやわんやすることになった場所。

初詣とかお参りとかあまり行く方ではないのだけど、一応賽銭入れて手を合わせてきた。

12月1日からシルバー王女とクラウドのお守りが販売開始されたので、即ポチ。

 

熱海市立図書館

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クレヨン王国シリーズがある児童書コーナーは地上から1つ上の階に。

全然関係ないけど中島らも「バンド・オブ・ザ・ナイト」に目が留まり、しばしストップ。

長岡に戻ってから図書館で借りまくった。

 

 

ここからは、コインパーキングに車を停めて、徒歩で街を巡った。

⑧起雲閣

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中に入らずともスタンプを入手できるのは知ってたけど、普通に入場料を払って中へ。

大正時代に建てられた西洋と異国情緒が折り重なった建築に、フィルムカメラのシャッターを切りまくった。

こういうの友達とかと行っても「ふーん」って感じだったけど、この建物の意匠は結構好みかも。

ぐるっと回ったけど王女の姿がどこにもなく、受付の人に聞いたら、今工事中の正門にあります、とのことで

行ってみたら工事現場の出入り口を仕切るシャッターの前に佇む王女。ここじゃなきゃダメ〜??(シルバー王女)

 

⑨熱海の癒 新かどや

ここの目的はスタンプだけではない。最大の目的はクレヨン王国展示会にあり。

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多分この日で一番テンションが上がったかもしれない。

原作「クレヨン王国」シリーズの原画や、「夢のクレヨン王国」グッズ等が展示されていた。

この展示会が11月いっぱいの開催ということで、今回の旅を思い立ったのだ。

 

広める会の方?によれば東北や千葉等、全国各地からの来訪があったが、新潟からは初めてとのこと。

今回は諸般の事情で春夏の部の半分の展示となったのだそうで、まあ確かに思ってたより少なかったし、

カフェがあるんですよね?と聞いたら今回は展示会だけなのだということだった。

Twitter上で見かけた情報と違っていて真偽がわからないのだが、とりあえず初めてクレヨン王国が好きな人とクレヨン王国の話をできて良かった。

しっかり広める会にも入会。会員証をいただき、後日、住民票が届いた。

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帰りにスタンプを押して次へ。

街の掲示板にもポスターが。

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⑩秀花園 湯の花膳

ここには泊まれないので本当にスタンプだけ。

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11.サンレモカフェ

海の写真を撮りながら、ここで一息。

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12.つばき屋 佐藤油店

浜辺の公園を通りながら商店街へ。

マクバで買おうと思ってた日本酒を謎の使命感によりここで買う。

クリアファイルと3つ目の温泉まんじゅうも買った(すでに展示会で2つ買っている)。

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13.芹沢百貨堂

クレヨン王国シリーズを取り揃えているという触れ込みだったが、聞けば「12ヶ月の旅」とかは人気で在庫がないということだった。

展示会の方が品揃え良かったぞ…

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こうして、13の詫び証文(スタンプ)を揃えた俺は、再び海へ向かって歩みを進めた。

熱海市観光案内所でコンプリートされた3枚の台紙を見せ、ポスター、クリアファイル、ポストカードを1つずついただいた。

 

この日はトートバッグを肩に歩いていたが、いただいたポスターの頭がトートバッグから飛び出し、

さながら息を巻いてコミケを闊歩するオタクの気分で、熱海の商店街を歩いた。

 

それから間欠泉を見たり、梅園でなりかけの紅葉にシャッターを切ったりした。

 

この日はようやく宿に泊まれる日で、それでもまだチェックインまで時間があったが、流石に一日歩き回って疲れてきたので仮眠しようと、

街から15分ほど車で行った海沿いの公園に駐車した。

 

さーて休むかと思ったその時、運転席の窓を叩く音がする。

目を向けると、若い女性の警官が優しい表情でこちらを見ている。

その後ろには上司と思しき40代くらいの男性警官がいる。

 

「すみません、今パトロール中でして。ちょうど車内にいらっしゃったので、お声がけさせていただきました。ちょっとご協力いただいてよろしいですか?」

「はあ」

当たり前だが、俺は何もしていない。

ただ、シルバー王女を探して熱海の街を巡っていただけだ。

 

そうして車から降りるよう促され、降りたら今度は「所持品をこの中に」と袋の中に入れさせられた。

そしたら男性警官が俺の下半身に手を伸ばしてきたので、

「え、これテレビとかで見るヤク所持確認で股間触られるやつか?」と性的な意味での恐怖を感じていたら、

ポケットの中身を確認されただけで、「脅かすなよ!」という思いであった。

 

それから熱海に来た目的を話したり、免許や車内を確認されたりして、ただクレヨン王国を訪れただけのオタクであることが証明されたところで、彼らは「お邪魔してすみません。ご協力ありがとうございました」と去っていった。

 

俺は10月に初めて速度違反で点数切られて以来、なぜかポリスとの妙な縁を感じることがポツポツとある。

交通違反の罰金稼ぎはまあ海賊みたいなもんだと思っているが、パトロールは治安を守るためなのだから仕方がない。

クレヨン王国が平和で幸せな国であり続けるためならば、俺はいくらでも協力しよう。

 

そんな茶番をしているうちに良い時間になり、宿にインして旅のクライマックスは終わっていった。

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最終日、11月25日。

朝8時に熱海を出発した。

2日目が嘘だったかのように、熱海は2日連続で快晴だった。

何一つ見えなかった富士山もよく見えて、あまりのデカさに運転しながらビビり倒した。

 

この日は丸1日をかけて移動した。

往路では夜・荒天で全くわからなかった景色が、復路ではまるで全てが見えるほど綺麗な景色で清々しかった。

長野の雄大な山々とその間に広がる田畑が、新潟では見られない光景で圧倒された。

 

行きに比べると運転中の心持ちがずいぶん軽くて、下道9時間も全く苦にならなかった。

 

この旅を計画していた時はただスタンプを手に入れることしか考えてなく、また観光商売には断じて乗らんぞ!と思っていたのだが、

実際に街を巡ってみると、思いの外楽しめる場所が色々あったし、それにクレヨン王国が結びついていることが楽しさを増幅させていたように思う。

協力店舗のやる気が…と感じる部分もままあって、春夏の部の方がもっと楽しめたのだろうなという印象であったのも正直なところではあるけど。

 

でも、アニバーサリーイヤーはまもなく終わるから、もしかすると今後ここまで大きなイベントに参加できないかもしれない。

 

純粋に楽しかった。

 

ありがとうクレヨン王国。僕はまたひとつ大人になった。

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夢のクレヨン王国へ

11月22日(火)〜25日(金)にかけて3泊4日で、クレヨン王国(の聖地、熱海)へ行ってきた。

 

目的は2つ。

1つは、シルバー王女を探して熱海エリアを回るスタンプラリーに参加すること。

もう1つは、クレヨン王国原作の原画やアニメのグッズ等が見れる展示会を観覧すること。

 

そもそも、なぜ急に女児アニメを?と気持ち悪がっている人が多いだろう。

 

アニメ「夢のクレヨン王国」は1997年放映だからギリリアタイではないのだが、

(訂正:放映当時4歳で、電磁戦隊メガレンジャーにしか興味がなかった)

中学くらいの頃にスカパーでやっているのを4つ下の妹と見ていた。

 

旅の便利なお道具箱とか12人の野菜の精たち、死神や詫び証文、いたずら好きな天使たちとか、

面白い要素がたくさんあって、毎回楽しみに見ていた記憶がある。

 

それが巡り巡って、今年が25周年のアニバーサリーかつ原作者の福永令三先生の没後10年の節目ということで、

ブルーレイが2月にリリースされた。

再生機器もないのに昂った俺はブルーレイを購入したものの、ついぞ先月10月まで半年以上、買ったままにしていた。

 

それがたまたま他にもブルーレイ作品を購入する機会があったため、ようやく外付けドライブを手に入れて、

10数年ぶりにシルバー王女たちの旅を見たわけだが、これが本当に面白くて楽しくて涙して、

クレヨン王国の世界にどっぷりと身も心も入れ込んでしまった、ということである。

 

私はハマり症なので、一度ハマると頭からつま先まで全身浸かりきらないと気が済まなくなるのだ。

イベントの開催を知って「行かねば」と思ったが吉日、綿密に巡業スケジュールを組み立て、熱海へと出発した。

 

あいまいな心

半年ぶりのブログとなってしまった。

年始に色々書こうと思っていたのだけど、そんな余裕もなくなってしまい、今日に至る。

 

来月で折り返しかと思うと同時に、いろんなことがあったな、と振り返る。

特に、去年から始めたマッチングアプリはその大きな割合を占める。

 

10月くらいに始めてから実際に会ったのは2人だけなんだけど、

やってみてまず思うのは、会うまでに至るのがとても難しい。

 

実際に会うまでには次の4つのステップがある。

①マッチング

②メッセージのやり取り

③会う流れになる、LINE交換

④会う約束と当日までのメッセージ

 

このそれぞれのステップにおいて、まずお互いに合う合わないが見えてくるので、

自然と数が絞られていく。

さらに、一つでもミスをすると連絡が来なくなってしまうので、それによっても

数が減っていく。

そうすると、最終的に会うまでに至る人数というのはかなり限られてくる。

 

これが普通の人だったらもっと幅が広いのかもしれないが、

自分の場合は会わずして相当な絞り込みがされることとなる。

 

 

結果的に、実際に会った2人目の人とはその後も定期的に会うようになって、

付き合うことになったけど、ひと月で縁が切れた。

 

性格は自分とは正反対だったけど、価値観に近しいものがあったのだと思う。

今までになく一緒にいる時間が楽しくて、人と話すのってこんなに楽しいんだ!

と思うほどだった。

 

同時に、引っかかるところや疑問に思うところも同じ数だけあって、それを

どう受け止めたら良いのかとても悩んだ。

それは相手の欠点とかいうものではなくて、価値観が重ならない部分の話だ。

 

俺にとって自分の心の内をかき消すことは何の造作もないことなのだけど、

そんなことを積み重ねているうちに、ふと鏡に映った自分が見ていられなくなった。

 

それが終わりの始まりだった。

 

人を好きになるとかいうことはとても曖昧で、だからこそ楽しく面白いのだけど、

そのことに拘泥したり、はたまた自問するようなことがあっては本末転倒である。

 

ものすごく刺さるものがあれば別だけど、よほどのことがない限り、

そんな簡単に人を好きになるなんてことは、本当はできない。

 

好きになるその感情の発露があったのは嘘ではないけど、

それが確かなものになるまでにもっと時間が必要だった。

それなのに、「これが好きということなんだ」と自分で自分に思わせるようなこともあった。

そこまで焦る理由もないのに。

 

その関係性に固執しすぎると、これで良いのか?という疑問が生じてきて、気持ち悪く感じることはある。

つまりまだ十分に気持ちが醸成されていなかったということだろう。

 

 

逆に言えば、出会って半年、会った時間は5日間。

そんな簡単に理解されてたまるか、とも思う。

 

そもそも、相手は理解する気があったのだろうか。なんて思うことも多かった。

 

正直、無理に付き合うなんてしないで、もう少し友達のままいた方が、

もっと仲良くなれたんじゃないかと思ったりもした。

 

いずれにしろ、相手に合わせるだけの関係性はもう御免だ。

 

半年という時間もまた振り出しに戻ったけど、まあそれも悪くないだろう。

目の前に起きた一つのことだけがすべてではない。

 

終わりは新たな始まりを意味する。

そこには時間的な断絶があるようで、遠目で見ると実はすべてが地続きになっている。

 

そんなわかったようなわからないような混沌に身を置きながら、今日も、

どこの誰とも知らぬ人たちとのコミュニケーションに磨きをかけていくのである。

 

会えてよかった

2年ぶりに会えた。

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2021.12.4 sat.

Base Ball Bear「TOUR DIARY KEY」@新潟LOTS

 

会えて良かったー!嬉しかったー!楽しかったー!

 

もう、これがすべてだった。

 

こういう状況になって、昨年のC3のツアーが中止になって

自分も彼らも、新潟で会うのは2019年のGrapeツアー@新潟NEXS以来。

 

とにかく3人に会えることが楽しみだった。

 

それと、ライブハウスに足を運ぶこと自体も2年ぶりだったので、

 

コロナ禍初めてのライブハウスへのワクワク感もあった。

 

改めて思い返しても、本当に隅から隅まで楽しかったライブだった。

 

 

開演を待つ間、フロアを見渡して久々の眺めを目に焼き付けながら、

マスクを少しずらして鼻から空気を吸った。

打ちつけられたコンクリートの冷たい匂いに、くすぐったい気持ちになった。

 

小出さんを目の前で見たくて上手に陣取ったけど、ステージ見たらベースが置かれてて戸惑い。

そのまま開演を迎えたけど、MCで小出さんが「いつもと違うのわかります?」と言い出すので、

まさかと思ったら、フロント2人のポジションを今日だけ変えてみた、とのこと。

特に重い意味はないそうなので、何となくなのだろうけど、

2年前も小出さんの前に行き損ねたので、何でやねんとなった。

ある意味特別だね。

 

そんで開演前のSEが良くて、RHYMESTERからのトライセラのRaspberryでフェードアウト。

暗転し、XTCが流れて3人登場。やばいよね。

 

セトリはもちろんアルバムが中心で、やらなかった曲もあったけどあの曲順の通りで、

その合間にこれまでの曲が差し込まれる形だった。

 

その選曲がまた良くて。

GIRL FRIEND、17歳、LOVE MATHEMATICS、short hair、新呼吸、ドラマチック。

アンコールは夕方ジェネレーションと、祭りのあとの2曲だった。

 

Base Ball Bearを聴いてきた人なら誰もが喜ぶ選曲。

ああこれは、まさに「久しぶり、元気にしてた?」と再会を喜び分かち合う選曲なのだと。

その気持ちが嬉しかった。

 

アルバムの曲は、生活PRISMが最強なのは置いといて、動くベロがとても好きなのだ。

あの小出さんのソロ。

本当にカッコよかった。本当に鳥肌たったし、泣きそうになったし、思い出しても鳥肌が立つ。

それくらいにカッコよかった。

セプテンバー・ステップスもそうだけど、小出さんのソロは聴かせるメロがしっかりあって、

なんというか、「意味のある」ソロなのだ。

 

そして、小出さんのソロにやられたところでGIRL FRIENDをかまされたので、だいぶもう序盤でやられてしまっていた。

なんとなくやりそうだなーと思ってはいたけど、本当にやってくれてびっくりした。

この曲はトップ3に入るくらいに好きな曲。

アルバムの特典DVDでも言われてたけど、あのEPは本当に名盤だよ。

周りの人は誰も賛同しなかったけど、俺は学生の頃からずっとそう思ってたよ。

「GIRL FRIEND」は金字塔。

 

小出さんはツアーで曲が育つということを最近よく言っているけど、

これはリスナー側にも似た感覚があると思っている。

ライブで聴くことでその曲の良さがはっきりと理解できたり、

音源とは違う見え方聴こえ方がして好きになったりとかいう現象がままある。

だから、今回アルバムの曲を実際に聴けたことで確実に、「DIARY KEY」との距離が深められた気がしている。

 

 

ところで、Base Ball Bearのライブといえば、3人のゆるグダMCだ。

実際、3人のMCを聞きたいがためにライブに行っているところはある。(笑)

正直一番面白いし、楽しかった。

 

小出さんはずっと新潟に来れてよかったー!って何回も言ってたし、

何なら新潟でライブやって、そのあと長岡でライブやりたいねとか言ってて

会場拍手喝采。嬉しかったなあ。

 

ほりくんはアンコールで感極まってたし。

新潟という場所が彼らにとっても思い入れのある場所であることを知れたのが嬉しかった。

 

 

だからただ単にライブ最高だったー!っていうんじゃなくて、

バンドもお客もお互いに、来れてよかった、会えてよかった、を分かち合えたことが

何物にも代えがたく、嬉しくて楽しい時間につながっていったのだなあと思う。

 

そんな気持ちにさせてくれるバンド、そういないよ。

ライブ観ながら、ああこの人たちが本当に好きだなあと思う瞬間がいくつもあったし、

今回会えて間違いなく、今までよりもっと好きになった。

家路につきながらもうまた会いたくなりましたよ。

 

絶対また会いましょうね。

 

 

ライブ終了後の小出さんのツイート。とても嬉しかった。また会いましょうね。

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業と生

最近「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」という作品を好きになった。

 

兵器として生きてきた少女が、「自動手記人形」という代筆屋の仕事を通じて、人間の心を知り、かつて自分を大切に育ててくれた人が最後に残した「愛してる」の意味を理解していく物語だ。

 

作品の存在は以前から知っていてずっと気になってはいたが、ヴァイオレットの服装と義手から、Fateのようなバトルものなのでは、と敬遠していた。

そうやって気になり続けて、ある時ふとそれが頭をよぎってようやく出会う、ということが自分にはよくある。

今回はそのパターンだった。

 

テレビアニメ版から観始め、外伝を観たのち、今は原作のライトノベルを読んでいる。

 

 

テレビアニメ版は1話完結型で、本当に泣かなかった回がなかった。

一番泣いたのは第9話。簡潔に言うと、

ヴァイオレットが自らの行なってきた業を背負い、また自分自身の生を受け入れることができた回。全13話の中でもっとも印象的な場面だった。

そして特にこの場面は、私が私自身をより深く見つめ直すきっかけになっている。

 

 

人間は他の誰かのために生きることはできない。

逆に、自分で自分を認めることができていさえすれば、一人でどこまでもいくことができる。

 

 

私は、2、3年前に比べれば、自分で自分のことを認められるようになったという実感がある。

それでもまだ、自分がこれまで積み重ねてきた時間の中の、根に近い深いところで、うまく消化しきれていないことがある。

そのことが、未だに自分の思考や行動様式に良くない影響をおよぼし続けている。

 

それを解決するために、その問題に自ら臨んだこともあったが、結局平行線のままに終わっている。

 

そうして今、改めて自らの半生において、家族からしてもらって嬉しかったこと、嫌だったことは何かを考えている。

 

嫌だったことはいくつかあるが、嬉しかったことは一つも思い出すことができない。

 

おそらく、以前の自分であれば、このことを自分以外の誰かや境遇、環境に原因を見出して嘆いていただろうし、実際にそんな状態が続いていた。

 

しかしながら、今改めて思うのは、当時の自分が幼くして自分の抱えている気持ちや欲求を抑えつける癖がついてしまい、結果自分の本当の気持ちに気づくことができなくなっていた、それが最大の原因であった、ということだ。

 

自分が思い出せる数少ない幼い頃の記憶で、母方のじいちゃんにこんなことを言われたことがある。

「はっきりしゃべれ、はっきり」「口で言わねえばわがんねえんだぞ」

朧げになってるけど、たしかそんな感じの言葉だった気がする。

 

両親や親族からも同じようなことを言われていたことはなんとなく覚えているが、

じいちゃんに言われた時のことが一番記憶に残っている。

 

遊びに行くとよくかもめの玉子を出してくれた。大好きだった。

今でも人に地元の土産を買う時は、必ずかもめの玉子を選ぶ。

あまり良く覚えていないが、だいぶ可愛がってもらったような気がしている。

それはじいちゃんがとても好きだったなあ、という心の感触が残っているからだ。

そんなじいちゃんとは中学から遊びに行くことが減って、そして3月11日以降、会うことがなくなってしまったけれど。

 

 

なぜ自分がしてもらって嬉しかったことが思い出せないのか。

それは、自分がしてほしいことを伝えようとしてこなかったからだ。

 

だからずっと、満たされるべき欲求が満たされないまま、過去の自分に足を引っ張られている。

 

ヴァイオレット・エヴァーガーデン<上>を読みながら、そんなことが頭を巡って、作品と関係なく悲しくなった土曜の昼下がりだった。

 

 

世界の情勢が大きく変容してもう2年が経とうとしているが、

この2年間で自分自身のことを面と向かって考えるようになって、自分がどうしたいのか、どうなりたいのか、に敏感になった。

何もなかった自分が、ズバリ人生の時間を費やしてやってみたいことはこれかも!ということに出会うこともできた(実行するのはこれからだけど)。

 

特に最近は、自分の気持ちや体験したことを、下手ながらも意識せずに話せるようになったし、困ることをされた時に「ちょっとやめて」と顔色を見ずに言える場面も増えた。

以前に比べてだいぶ、「自己融和」が着実に進んでいるように感じている。

 

概念的な言葉で物事を一括りに表現しがちなのは悪い癖だな。

 

実際ダルいなあと思うこともいろいろあるけど、楽しみを自分で作れていて、それをより大きな領域でもできるようになりつつあるから、これから自分がどうなっていくのか、これからの自分がどうしていくのかが楽しみだなあ、とほんの少しだけ思っている。

 

まあ、不安と面倒くささの方が大きいけど。

 

 

目が眩むくらいどの人生もPRISM

映し出されていたもの

10/22(金)、

 

植田真梨恵さんが9月から回っていた「会いに来たよツアー」が、

大阪味園ユニバースにてファイナルを迎え、幕を閉じた。

 

私は10/2(土)新潟ジョイアミーア公演にて、植田さんにお会いすることができました。

本当にありがとうございました。

 

 

植田さんの生の歌に初めて触れてから2年。

 

歌とアコギによる表現というのは、嘘も飾りもすぐに見え透いてしまうくらいに、削ぎ落とされた方法。

 

それに植田さんの飾らないキャラクターが重なることで、とっても実直で安心できるなあ、とその音楽に触れる度に思う。

 

出会いたての頃は、よくわからないなあと思う曲の方が多かったけど、

植田さんのアーティストとして、そして1人の人間としての断片を目にするにつれ、

楽曲への理解が深まって、今ではほとんどが好きな曲に変わった。

 

今までたくさんの音楽に出会い助けられてきたけれど、植田さんの曲は、自分のその時々の気持ちや、心の形そのものに驚くくらいぴったりフィットする。

そんな音楽は、植田さんの曲以外に知らない。

 

 

学生の頃なんて、「10のこと」を耳にして自分には無縁だなあって思ってたのに。

 

 

どうしてそんなに植田さんの音楽には魅力があるのだろう。

 

ついこないだまでは、

音楽とは人であり、植田真梨恵という人自身が魅力的であるゆえなのだと思っていた。

 

 

でも最近、薄々感じていた。

植田さんの音楽の魅力と植田さんご自身が魅力的であることは別の話であって、

単に、私が植田さんに自分自身を重ねているだけなのだ。

 

植田さんには失礼だけど、

音楽表現とは裏腹に、気持ちや考えを話して伝える上での不器用さとか、気持ちの込め方や気持ちがこもるポイントとか、

 

植田さんを見ていると、自分と同じところがいくつもあって、なんだか勝手に居心地が良くなっている。

だから、この人の表現に魅力を感じるのだ。

 

そういうことが、今日、ツアーファイナルのアーカイブを観て確信に変わったのだった。

 

 

「自分の世界を一生懸命舵とって進んでいくことって大事ですけど、まあそんなに気張らずに、いきましょう」

と植田さんは耳の後ろを掻きながら言って、「ペースト」を歌った。

 

世界は常に変わり続けていて、

その流れの早さを気にしていると、心も一緒に流されてしまいそうになったりする。

 

でも自分にできることは決まっているし、できてないことや足りないものを並べて焦っても何にもならない。

 

社会において人間にはライフステージやサイクルがあると言われているけど、

それは理解したうえでやっぱり、

誰の人生も、誰の人生とも比べられないなあと思う。

 

私自身も、誰とも比べようがないところまで来ている。

 

自分がどうしたいのか、どうありたいのか

その声と感覚を常に大切にしながら

ちゃんと自分の歩幅で歩いて良いんだよ

 

そういう思いでいて良いんだよねって

安心することができた、植田さんの千秋楽だった。

 

植田さん、12ヶ所24公演お疲れ様でした。

「それぞれの日々で、また会いましょう。」

 

LPに9800円/3ヶ月のダメージ

実は最近、マッチングアプリを始めた。

 

Who knows? 驚きでしょう(ペトロールズ )

 

パートナーがとか婚活とか言うより、単純に女性と話したくなったという、それだけの理由。

 

まあそれでうまくいくことがあれば、それはそれで、という感じだが。

 

 

アプリも今や色々あるけど、とりあえず遊びに偏りすぎない感じの2つに登録した。

 

やるからには自分なりに意味を持たせたかったので、あえてまるっとありのままを晒すプロフィールを作成した。

具体的には、陰キャアピ要素と、女装した時の写真を盛り込んだ。

女装の写真は、普通に審査ではじかれたので、「これもワシなんじゃ!」と言わんばかりに5〜6回くらい上げ直し続けたら掲載された。

 

 

まあこれで誰も寄り付かなかったら、本当にのびのびとした人生を送ろうという腹づもりでいながらも、

 

とりあえず足あとやいいねをたくさんつけて、広報活動。

 

マッチングするのも大変なんだろうと思っていたが、思いの外できるもので、メッセージのやり取りも複数人と行うことができた。

 

その中で、マッチング後に「あなたの写真好き」と言ってくれた人がいた。

 

女装の写真である。

 

正直、自分の1番の狙いに好リアクションをいただけたので、とっても嬉しかった。

 

写真を見る限りではキレイな顔立ちの人だった(私は顔が良ければ大方のことは許し耐えられるという極悪人)。

 

面白かったのは、プロフィールはだいぶまじめなのに、メッセージ上では徹頭徹尾タメ語だったこと。

 

「気を遣って話すのは疲れるから」

突き抜けて自分のスタイルを貫く姿勢が面白かったし、そういう距離感がありがたいと思った。

 

カフェ巡りが好きな人で、県内のお店の話で話が弾んだ。

休みの度に出かけているようで、エリア問わず色んなお店を知っていて、本当に好きなのが伝わってきた。ワイはそういう情熱に弱いんや。

 

それで、自分は全然初心者だから、一緒にだったら安心できるなーと言うと、「じゃあ今度一緒に行こう」と。

 

私はメッセージが来る度に心の中で感謝の言葉を呟いてから開封するような状態ではあったが、完全に燃え上がってしまった。

 

しかし、その後には但し書きがついていた。

「疲れるから気を遣わずに話してね」

 

完全に燃え上がっていた俺は、失敗を恐れた。

感謝を伝えながら、自分は緊張しいだから最初はドキドキしてると思うのでご容赦願いたい、と。

 

そうして、ぱったりと返信は来なくなってしまったわけである。

 

完全に燃え上がっていた俺は、完全にフラれた時と同じ気持ちになった。

 

なぜ、LPを3ヶ月分9800円払ってこんな気持ちにならなければいけないのか。

 

悲しみと胸の痛みは、水に落とした乾燥わかめのように増幅した(謎の比喩)。

 

 

俺が保身をしなければ、きっと会うことはできていたーーーーシャワーを浴びながら、事の顛末を振り返る。

 

そして、俺は勝手に恋をしていたのだな、ということに気がついた。

その時、それがスッと腑に落ちて、7〜8割方の気持ちが消化された感覚がした。

 

 

メッセージを重ねる度に胸の奥が狭まるのと同時に己の欲深さを感じたのは、そういうことだったのだ。

 

そういう気持ちが、失敗を恐れ、保身に走ることにつながったのである。

 

 

自分の実態を見てもらえないまま、チャンスロスをしてしまうのはつらいものだ。

 

そんな時に良い友達がいてくれて、頼れる音楽があって本当にありがたいと思った。

 

 

こんなことばかりしていたら、心がいくつあっても足りないな。

 

フラットにいきたい。

(笑ってもらいたくて書いたのにこんな締め方しかできない芸人)